バイナリー発電

バイナリー発電

地熱流体が150℃程度以下の中低温であれば、分離した蒸気では直接タービンを回すことができません。
その場合、水より沸点の低い作動媒体(代替フロン、水とアンモニアの混合液等)を熱交換器によって加熱、蒸発させ、この媒体の蒸気でタービンを回す方式をバイナリー発電と呼びます。加熱流体と作動媒体と二つあることからバイナリー式と呼ばれています。
この発電方法は、地熱発電の可能性を大きく拡げるものとして中小規模の発電所が年々増加しています。
八丁原発電所内には、日本で最初の本格的バイナリー発電所が併設されています。
また大分県九重町の菅原バイナリー発電所は、バイナリー発電方式では国内最大の規模を誇ります。

 

八丁原発電所 提供:九州電力株式会社

 

 

 

主なバイナリー発電所の概要
  八丁原バイナリー発電所 菅原バイナリー発電所

運転開始年

2,006年4月

2,015年6月

出力

2000kW

5000kW

 

温泉バイナリー発電

高温の温泉水が噴出する温泉地では、浴用に利用できない50℃以上の熱水は、冷まして使う必要があります。
しかし、バイナリー発電を用いれば、温泉成分は全く損なうことなく高温(70〜120℃)の温泉熱水で発電した後、温度の低下した熱水を浴用に利用でき、一石二鳥です。

 

バイナリー発電のしくみ

 

追加:バイナリー発電は生き物
蒸気の流れ、温泉の流れ、温水の流れ、冷却水の流れ
HFC245fa媒体の流れ

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