地熱発電の原理としくみ
日本列島には111の活火山が確認されています。
この火山地帯の地下数kmから十数kmには地下深くから上昇してきたマグマ溜まりがあり、まわりの岩石を熱しています。
マグマ溜まりの熱で加熱された地下水は高温の熱水や蒸気となって水を透しにくい岩盤の下やその隙間に溜まります。これを地熱貯留層と呼びます。
この地熱貯留層に溜まった高温・高圧の蒸気や熱水を取り出して発電するのが地熱発電です。
熱源となるマグマ溜まりの温度は800℃〜1200℃で、寿命は数万年から数十万年以上と考えられています。
そのため地熱貯留層は、計画的に使用すれば再生可能で永続的な利用が可能と考えられています。
温泉大国日本にとって地熱発電は、自前の天然資源として有効活用が期待されています。
地熱発電は、再生可能エネルギーである地熱を利用する発電であり二酸化炭素の排出低減効果が高いこと、純国産のエネルギー資源であること、太陽光発電や風力発電と違い天候に左右されることなく24時間安定した電力を供給できるといった優れた特徴を持っています。
当社では、クリーンでエコな地熱発電を活用するため「噴気レンタル」という新しいビジネスモデルを構築しエネルギー資源の開発に取り組んでいます。
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蒸気卓越型(ドライスチーム)
地熱貯留層にある200〜300℃超の高温の天然蒸気で直接タービンを回す方法が蒸気発電です。貯留層から蒸気だけが噴出する蒸気卓越型と、熱水と蒸気が混じって噴出する熱水卓越型があります。蒸気卓越型は最もシンプルな発電が可能ですが、日本には松川発電所しかありません。松川地熱発電所わが国最初の地熱発電所。平...
シングルフラッシュ
熱水卓越型には、シングルフラッシュとダブルフラッシュ2つの発電方法がありますシングルフラッシュ発電のしくみ地下でフラッシュ(減圧沸騰)した蒸気と熱水が混合した地熱流体から、汽水分離器(セパレータ)によって蒸気を1回だけ分離し、取り出した蒸気でタービンを回す方法。日本の地熱発電所のほとんどがこの発電方...
ダブルフラッシュ
ダブルフラッシュ発電のしくみ気水分離器で分離した熱水をフラッシャー(減圧器)でさらに蒸気を取り出し、高圧蒸気と低圧蒸気でタービンを回す方法。高温高圧の地熱流体の場合に採用され、シングルフラッシュ発電よりも10%〜25%出力が増加します。八丁原発電所、森発電所で採用。